病院概要

ホーム病院概要部門紹介 › 臨床工学課

臨床工学課

臨床工学技士の紹介

まずは、臨床工学技士の知名度はまだ低いため、臨床工学技士の紹介をさせていただきます。近年、医用工学の発展により、医療現場では様々な医療機器が使用されるようになり、治療の効率化と安全を担保するため、医療機器を扱う業務に対する国家資格の必要性が高まり、1987年、臨床工学技士法が成立しました。臨床工学技士(Crinical Engineer:CE)の定義ですが、「臨床工学技士」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、臨床工学技士の名称を用いて、医師の指示の下に、生命維持管理装置の操作および保守点検を行うことを業とする者です。また「生命維持管理装置」とは、人の呼吸、循環又は代謝の機能の一部を代替し、又は補助することが目的とされている装置を言います(臨床工学技士法第2条)。

臨床工学技士はメディカルスタッフの一職種であり、現在の医療に不可欠な医療機器のスペシャリストです。病院内では、医師・看護師や各種の医療技術者とチームを組んで生命維持装置の操作などを担当しています。また、医療機器が何時でも安心して使用できるように保守・点検を行っており、安全性確保と有効性維持に貢献しています。

特色

医療技術部臨床工学課は、医療技術部部長を兼務する川西泰夫副院長を筆頭に、課長1名、係長2名、臨床工学技士14名、事務員2名の総勢20名で構成されています。組織的には臨床工学第一係(主に代謝部門:透析・呼吸・ME機器管理部門)第二係(主に循環部門:手術室・心臓カテーテル室・集中治療室)となっております。当院においても同様に、医療機器の進歩に伴い、積極的に最新医療機器の導入を取り入れており、当課としても年々業務が拡大しつつ対応に追われています。また、医療安全向上のため24時間臨床工学技士が院内に待機しております。夜間休日などの時間外緊急対応には第一、第二係ともに宅直制で24時間365日対応しています。

業務内容

  • 血液浄化業務:体内に貯まった老廃物などを排泄あるいは代謝する機能が働かなくなった場合に行う治療で、血液透析療法、血漿交換療法、血液吸着法など様々な血液浄化療法が存在します。臨床工学技士は穿刺や人工透析装置の操作を行います。
    近隣の透析施設からの夜間・休日時における緊急透析や透析患者の手術なども24時間体制で対応しています。
    ※当院の主な血液浄化業務:血液透析、血液濾過透析、血漿交換、エンドトキシン吸着、腹水濾過濃縮再静注法、顆粒球吸着療法などがあります。
  • 呼吸治療業務:肺の機能が働かなくなり、呼吸が十分にできなくなった患者さんには呼吸を代行するための人工呼吸器という装置が装着されます。その際、臨床工学技士は人工呼吸器が稼働している場所へ行き、安全に装置が使用されているか、また、装置に異常がないかなどを確認します。また人工呼吸器のメンテナンス・管理等も行っています。
  • 人工心肺業務:心臓手術の際、心臓や肺に代わる働きをする体外循環装置(人工心肺装置)を操作・管理します。その装置の周辺には多いときには数十台もの医療機器が同時に使われます。すべての機器の操作や使用前の点検などの仕事を臨床工学技士が受け持ちます。
    ※2015年の心臓血管外科開心術症例数:168件(人工心肺症例:141例、オフポンプバイパス:18例、ステントグラフト:9例)
  • 手術室業務:手術室には、大小合わせて約400台の医療機器が存在します。手術の内容により使用される機器は多種多様であり、手術が円滑かつ安全に行われるように臨床工学技士は、その手術室内の広範な医療機器の操作や事前の管理を行います。
    ※主な手術室業務:ダヴィンチ、麻酔器、電気メス、除細動器、自己血回収装置、内視鏡装置、関連監視機器操作などの操作・定期点検やトラブル対応
  • 集中治療業務:集中治療室では心臓や頭などの手術をした後の患者さんや、呼吸・循環・代謝などの機能が急に悪くなり、命に関わる患者さんを収容して集中的に治療を行います。臨床工学技士は、人工呼吸器や持続的血液浄化(CHDF)装置などの生命維持管理装置の操作や管理を行います。
    ※2015年の件数:血液透析(HD、ECUM)関連:60症例144件、CHDF:69症例290件、補助循環:IABP:45件、ECMO/PCPS:8件
  • 心血管カテーテル業務:心臓カテーテル検査は心臓病の診断をするための検査方法であり、手術の適応、術式を決定する重要な検査です。臨床工学技士は検査一連の記録をするためにコンピュータを操作し、また検査室内にある装置の操作を行います。緊急時には補助循環装置やペースメーカなどを操作することもあります。
    ※主な業務:ポリグラフ操作、EPS Lab操作、スティムレーター操作(EPS&ABL)、アブレーター操作、3D Mapping System操作(CARTO)、体外式心臓ペースメーカ操作、ペースメーカ、植え込み型除細動器[ICD]、心臓再同期療法[CRT-P && CRT-D](アナライザー/プログラマ操作)、ローターブレーター、IVUS、IABP、PCPSなど
    ※2015年の件数:CAG 900件、PCI 350件、ローターブレータ 17件、アブレーション 32件
  • ペースメーカ/ICD業務:不整脈に苦しむ患者さんはペースメーカ(PM)、植込み型除細動器(ICD)といった機器を体に植込む手術を行います。臨床工学技士は、そのような機器を取り扱う場面で機器の管理や操作を行います。植込み後にペースメーカー外来として定期的にチェックをしています。
    ※2015年のPMチェック件数:574件
  • 医療機器管理業務:院内の様々な分野で使用される医療機器を、安全に使用できるようにまた、機器の性能が維持できるように保守・点検を行います。また医療機器の一括管理し、効率的で適切な運用ができるようにしています。現在、臨床工学技士による病棟ラウンドや普段、病棟等でよく使用されている輸液ポンプやシリンジポンプは、中央管理で貸出を行い、一患者一使用を原則とした運用をし、感染・安全面においても医療安全の向上を目指しております。
  • その他の業務:末梢血幹細胞採取、ラジオ波焼灼療法(RFA)などを行っています。

認定資格

高度な専門性を持った臨床工学技士に対し、関連学会が次のような認定制度を設けており、積極的に取得をしております。

  • 透析技術認定士:6名(日本腎臓学会、日本泌尿器科学会、日本人工臓器学会、日本移植学会、日本透析医学会)
  • 体外循環技術認定士:2名(日本人工臓器学会、日本胸部外科学会、日本心臓血管外科学会、日本体外循環技術医学会)
  • 3学会合同呼吸療法認定士:2名(日本胸部外科学会、日本呼吸器学会、日本麻酔科学会)
  • 心血管インターベンション技師:2名(日本心血管インターベンション治療学会)
  • 第1種ME技術実力検定試験:1名(日本生体医工学会)

が、それぞれの領域で活躍しています(述べ人数)

平成26年27年度、全国学会・国際学会発表

日本臨床工学会、日本人工臓器学会、日本体外循環技術医学会、日本透析医学会、
日本医工学学会、日本集団災害医学会、日本赤十字社医学会
FAPS:The Federation of Asia Perfusion Societies

その他の取り組み

当課は、日本DMAT隊や日赤救護班の構成要員となっており、日本赤十字社の責務でもある災害支援活動として東日本大震災、広島土砂災害、熊本地震において救護活動を行っています。また、NPO法人主催のネパール口唇口蓋裂手術支援にも参加し、国内外の救援やボランティア活動に積極的に参加しています。

最近では、院内活動の一環として中学生職場体験の受け入れを当課でも積極的に行い、少しでも医療に興味を持ってもらおうと手術室、集中治療室などの見学や心臓血管外科の先生方の協力のもと鶏肉を使った縫合や電気メス体験などを行っております。昨年度は、9校から中学生を受け入れております。中学2年生のお子様がいらっしゃる方はぜひ当院の職場体験はどうでしょうか?お待ちしております。

このページの先頭へ