高松赤十字病院 院長ブログ

うまげな患者塾

患者さんと共に

高松赤十字病院院長の西村です。このたび「うまげな患者塾」というコラムをホームページ上で毎月発信することにしました。患者さんが知っておくと良い情報、医療知識などを、できるだけ平易にお伝えしたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。

まずは自己紹介から。私は北九州市の若松で生まれ、小倉で育ちました。医師を目指すようになったのは、実は高校卒業後で、浪人してからです。

父が心臓病で亡くなり、その後医師を目指すようになった次第です。卒業後の診療科は心臓血管外科を選びました。当時、心臓病の内科・小児科は診断が主体で治療に関しても大人(弁膜症や狭心症)も子供(先天性)も手術で治す時代でした。自分に心臓手術ができるようになるのか、はじめは不安いっぱいでしたが、とにかく早く臨床医として、外科医として一人前になるよう精進してきました。心臓手術を執刀できるようになるまで、手術の難易度にもよりますが、医学部卒業後5年−20年くらいかかります。今は高性能のビデオや教育シミュレーションなどのお陰で、上記の修練期間はかなり短くなっています。

高松に来てから14年になりました。高松は海辺の地方中核都市で街がコンパクトにまとまっており住みやすい街と感じています。うどん、骨付鳥、瀬戸内の海鮮など、美味しいものもいっぱいです。ただ、野菜摂取が少なく、糖尿病が多いというのは少し困ったものです。小さいころから食生活、運動習慣など気をつけたいですね。

高松赤十字病院では9年前から、心臓血管外科の臨床とともに副院長として医療安全、教育研修、救急医療などにも携わってきました。患者さんに安心で安全な医療を提供するためには、様々な工夫が必要です。そのためには若手を含めた医師、看護師を始めとした医療スタッフの教育も重要です。また救急医療は夜間、休日の急変対応であり、医療安全、教育も含め、総合的な取り組みが必要で、大変重要な病院の任務です。これら病院の仕組みを紹介しつつ、患者さんに有益な情報を発信していきたいと存じます。今後ともお付き合いよろしくお願いします。