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若年男性の勃起障害・勃起不全(ED)治療 ー手術で完治するケースもー

当院は若い男性の勃起障害(ED)治療に力を入れています  -多くの原因は血行障害-

勃起障害(ED)を悩む男性は少なくなく、特に20歳代や30歳代の若い男性の勃起障害は青春時代や結婚に影響を与え、人生を左右するほどの超重大問題です。

勃起障害の原因の20%は心因性ですが、残りの80%の患者さんには何らかの異常が認められます。膀胱や前立腺、直腸の手術後の神経障害の患者さんも少なくありませんが、最も多いのは血行障害によるもので若い男性の勃起障害の多くは単純な動脈障害です。

そこで、高松赤十字病院泌尿器科では特に若い男性の勃起障害の治療を積極的に行っています。
動脈性勃起障害であれば動脈バイパス手術によって完治することも夢ではありません。手術やカテーテルによる血管拡張で治療可能です。残念ながら全員の方が治癒するレベルには至っていませんが、ほとんどの人はなんとかなるレベル以上に復帰できます。

勃起障害(ED)の治療法 -若者へのED治療は薬以外の方法も-

①外傷性動脈性勃起障害の治療 【手術】

若い人の外傷性動脈性勃起障害に対する二つの治療のうち、まず手術について述べます。
これまでに170人以上の人が当院でこの治療をうけています。とは言っても、この年間に10件程度です。件数は多くありませんが大変重要な手術であると考えています。

高松赤十字病院では最新の高性能手術用顕微鏡が整備されておりますし、泌尿器科医のうち2名がマイクロサージェリー学会の会員です。年間10件程度の手術のうち8割は県外からの紹介患者です。北海道や東北地方、関東や九州など遠方からの患者さんもいます。若い人の勃起障害がいかに大変なことかはこのことからも想像いただけると思います。

手術のためには1週間程度の入院が必要です。手術の効果は感動的なものです。動脈損傷の程度や受傷からの期間、それによる海綿体障害の程度によって復活までの期間は異なりますが、血行が改善すればやがて勃起機能は復活します。数ヶ月で回復する人もありますし、数年かかって徐々に回復し正常化する人もあります。血管吻合部が閉塞しないようにすることが大切です。
血行再建に関しては入院費用の含めてすべて保険適応です。


正常な内陰部動脈

外傷により狭窄を生じた内陰部動脈


②外傷性動脈性勃起障害の治療 【血管内治療(PTA)】

若い人の外傷性動脈性勃起障害に対する二つの治療のうち、二番目の治療について述べます。
これは血管カテーテルを用いて閉塞した動脈を広げる方法です。心臓の血管で行われているカテーテル治療(PTA)を末梢動脈に対して行うものです。最近では直径が0.8ミリ未満のバルンカテーテルが開発されており、外傷性内陰部動脈閉塞症の患者さんのうち程度が軽い人は血行再建手術ではなく、PTAだけで治療が可能です。これまでに40人ほどの方がこの治療を受けておられます。

カテーテル治療ですから完全閉塞の人には無理ですが、ある程度の開存があればPTAが可能です。PTAは泌尿器科医ではなく、手技に習熟した放射線科医が担当いたします。


カテーテルによる血管内治療により陰茎背動脈の血流が改善されています


③中高年者の勃起障害治療 【薬物療法】

中高年者の勃起障害に対しては薬物療法が主体です。
バイアグラから始まったフォスフォジエステラーゼ阻害剤による勃起障害の治療はシアリス、レビトラと発展し安全な治療となっています。硝酸製剤との併用による事故はもはや報告が皆無といえるほどです。

しかし、中高年者の勃起障害発症は心血管疾患の重要なマーカーです。勃起障害発症から冠動脈疾患発症までの期間は約3年といわれています。このように中高年者の勃起障害発症は冠動脈疾患との密接な関連がありますので、高松赤十字病院では処方に際しては循環器科において適切な負荷試験を行い、虚血性心疾患を除外診断しています。
面倒だとお考えになる患者さんもおられますが安全な処方のためとご理解を頂いています。

メンズヘルス外来のご案内

高松赤十字病院泌尿器科では、毎週月曜日と火曜日の午後が男子性機能に関するメンズヘルス外来を行っています。
この外来は、男子性機能のうち特に勃起機能に関する問題に対応するためのもので、開設以来40年の歴史がある専門外来です。基本的な検査は超音波検査であり、この検査は外来で実施できる簡単で非侵襲的な検査です。

治療の方法が進歩し、現在ではどのような勃起障害でも「何とかなる」というレベルに達しています。
勃起機能障害は健康に関する重要な問題です。ぜひ、月曜日の午後と火曜日の午後の専門外来を受診してください。
かつては勃起障害の診療は保険適応外でしたが、厚生労働省は勃起障害を疾病として扱うことを承認し、薬物療法に関する費用はまだ自己負担ですが、いくつかの検査や治療が保険適応となっています。

メンズヘルス外来(月曜日火曜日の午後)のお問い合わせ先

高松赤十字病院 泌尿器科 までお気軽にお問い合わせください。

電話番号:087-831-7101(代表)

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「高松日赤だより なんがでっきょんな」は、患者の皆さんに高松赤十字病院のことを知っていただくために、季刊発行する広報誌です。季節に合わせた特集や役立つ情報を掲載いたします。冊子版は、高松赤十字病院の本館1階の③番窓口前に設置していますので、ご自由にお持ち帰りください。

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