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なんがでっきょんな

病気・治療のこと

3回目のワクチン接種を控えて、8か月後の抗体測定を実施しました

検査部医師 福長 遥香  


※中央値:全員の値を順に並べ、真ん中だった人の値のこと

当院では職員に向けて、2021年12月末の新型コロナウイルスワクチンの3回目接種を控えた11月下旬、2回目の抗体測定を実施しました。ワクチン2回接種者かつ、抗体測定を2回行った952名の解析を行いましたのでご報告いたします。

抗体価は前回同様、若年者の中央値※が一番高く、加齢とともに低い値となっていました。全体の中央値は、540U/mlでした。
→前回は男女差を認め、女性の方が高値でしたが、今回は男女差は認めませんでした。

②前回値(ワクチン2回目接種から約1か月後の抗体価)と比較してどの程度減少しているのかを、『前回比=今回値/前回値(%)』として算出すると、全体としては前回値の約40%ほどに減少していました。
→年代別および男女別に比較すると、抗体価は年代が高いほど低い傾向にありましたが、前回比には年代による系統だった差はなく、40代の前回比が他の年代と比較して低い傾向にありました。

③抗体測定と同時に再度任意アンケートを行い、生活習慣病やアレルギーの有無、飲酒や喫煙や内服薬の有無、勤務体系などを調査し、抗体価との関連性を検討しました。

Ⅰ:ワクチン2回接種後約1か月後測定値(抗体上昇)に関連がみられた因子    

 …常飲酒者()、免疫抑制剤内服者()、若年者()、女性()、ワクチン接種時発熱者()  

Ⅱ:ワクチン初回接種から約8か月後の測定値(抗体減少)に関連がみられた因子  

…アレルギー疾患あり()                              

  【:低い傾向、:高い傾向】


表紙

なんがでっきょんな

vol.68

最新号

「高松日赤だより なんがでっきょんな」は、患者の皆さんに高松赤十字病院のことを知っていただくために、季刊発行する広報誌です。季節に合わせた特集や役立つ情報を掲載いたします。冊子版は、高松赤十字病院の本館1階の③番窓口前に設置していますので、ご自由にお持ち帰りください。左記画像をクリックすると、PDFでご覧になることもできます。

Take Free!

Columnvol.68の表紙のひと

診療放射線技師

当院が誇る高精度のPET-CT室にて撮影を行いました。撮影中の雰囲気は非常に良く、仲の良さが素敵な笑顔から伝わってくると思います。若手ながら高度な検査や治療を担当する優秀な5人。真面目で仕事熱心、そして常に知識・技術の向上に励んでいると上司からの評価も非常に高く、お互いに切磋琢磨しながら頑張っている彼らです。