さぬきの健康と元気をサポートする高松日赤だより

なんがでっきょんな

ガンのこと

2人に1人がかかる がんについて知っておきたいこと ~第23回がんの痛み 痛みの伝え方のポイント~


がんの痛みの原因は様々です。がん患者さんの痛みの約70%は、がん自体が原因で起こります。残りの約30%は手術や抗がん剤治療など治療に伴う痛みや、関節痛や腰痛などの持病に伴う慢性的な痛みです。がん自体が原因で生じる痛みのことを「がん疼痛」といいます。
痛みによる辛さは、患者さん本人にしかわかりません。痛みを我慢することにより、食欲の低下や不眠などに繋がり、日常生活の支障となることもあります。また不安などにより痛みを強く感じることもありますが、適切な治療を行うことで痛みを緩和することができます。まずは、痛みによる辛さを自分の言葉で伝えることが重要です。

がんの痛みの緩和に対し医療用麻薬を使用することも多いですが、主治医の指示通りに内服して頂く限り、中毒になったり命を縮めるといったことはありません。吐き気、便秘、眠気などの副作用はありますが、副作用対策を行い継続して内服できるように調整します。ただ、医療用麻薬を使用している間は「常に眠い」という状況となることもあるので、車等の運転や危険な作業は止めて頂く必要があります。

では、痛みを医療者にどのように伝えたらよいのでしょうか?

痛みの場所:どこが痛いか
痛みの程度:自分がイメージできる最も強い痛みを「10」、全く痛みが無い状態を「0」とすると、今の痛みは0~10の数字で表すとどれくらいか
痛みの性状(どのように痛いか):鈍い痛み、ビリビリする、ズキズキする、ジンジンする、締め付けられるような感じなど
どんな時に痛いか:動くと痛い、夜になると痛みが増し眠れないなど、痛みがあることで苦痛に感じていることなど
鎮痛剤の効果:どの程度痛みが和らいだか、あまり効果はなかった、途中で効果が切れるなど
その他:痛みがあることでの支障になっていることや気がかり、痛み以外の苦痛な症状など

上記を伝えて頂くことにより、私たち医療者も患者さんの感じている辛さを理解し、苦痛を緩和する方法を一緒に考えていくことができます。そして、患者さんらしく生活できるように、お手伝いさせて頂きます。

がん薬物療法に関する困りごとには、がん相談支援センターまでご相談ください

お問い合わせ
本館1階9番窓口、総合案内、患者図書室  Tel:087-831-7101(代表)


表紙

なんがでっきょんな

vol.73

最新号

「高松日赤だより なんがでっきょんな」は、患者の皆さんに高松赤十字病院のことを知っていただくために、季刊発行する広報誌です。季節に合わせた特集や役立つ情報を掲載いたします。冊子版は、高松赤十字病院の本館1階の③番窓口前に設置していますので、ご自由にお持ち帰りください。左記画像をクリックすると、PDFでご覧になることもできます。

Take Free!

Columnvol.73の表紙のひと

専門・認定・特定看護師

今回の表紙は高松赤十字病院の専門・認定・特定看護師です。それぞれ資格を取得し、特定の専門分野においてより高い水準の知識及び技術を備えた看護のスペシャリストです。この春から新しくユニフォームを作成しました。パープルにワインレッドのポイントがかっこ良いデザインで、背中にCNS(専門看護師)・CN(認定看護師)・特定看護師の文字が輝いています。装いも新たに、これからも安全で質の高い看護を続けていきます!