さぬきの健康と元気をサポートする高松日赤だより

なんがでっきょんな

病院のこと

令和7年5月7日がん総合診療センター始動!(フロアガイド)

今年5月、本館6階を大幅に改装して新たにスタートを切った「がん総合診療センター」。

設備面の充実とともに、がんの治療にかかわるさまざまな職種が同じフロアに集まったことで、チームワークも大きく向上しました。
県内5カ所の「がん診療連携拠点病院」の一翼を担う医療機関として、ますます進化する当院のがん診療の最前線をご紹介します。



化学療法室
化学療法室を大幅リニューアル。最大25人にゆったりと治療を受けていただける広いスペースが整いました。


腫瘍内科
腫瘍内科の専門医が常駐し、総合的がん診療からゲノム医療外来まで広く対応。


相談室
患者さん・ご家族のさまざまな相談に、がん相談支援センターや緩和ケアなどのスタッフが随時対応。


多目的カンファレンス室
がんサロンやがんピアサポーターによる相談会を行います。また、ウイッグ・カバー・メイクなど、治療の影響で見た目が変わることに関する心身のケア(アピアランスケア)を提案。


薬剤調製室
これまでは地下にあり、3階の化学療法室まで毎回人の手で薬を運んでいましたが、同じフロアになって抗がん剤を安全に清潔に調製する安全キャビネットも増台。迅速に個々の患者さんに合わせた薬を用意できるようになりました。

外来で長く治療を受けるがん患者さんが増加

がんの治療は、手術療法・放射線療法・薬物療法を組み合わせて最も効果的な治療を追求する「集学的がん治療」が現在の主流です。それぞれの治療法は年々進化し続け、特に薬物療法においては、従来の抗がん剤だけでなく、分子標的治療薬・免疫チェックポイント阻害薬といった新しい薬の使用も拡大してきました。

こうした薬は外来で投与でき、当院でも薬物療法を受ける外来患者さんの数がこれまで以上に増加傾向。長期間の投与が前提となるため、継続的な投薬治療に対応できる十分な環境が求められます。

大幅な効率化を実現!快適に過ごせる治療空間

5月7日から本格始動した「がん総合診療センター」は、今後もがん患者数が増えていくことを見越し、外来化学療法体制の大幅な拡大を軸として整備されました。抗がん剤などの点滴治療を行っていた本館3階・化学療法室の手狭さや、地下の薬剤調製室から薬を運ぶ時間がかかっていた動線の課題を踏まえ、これらの機能を移設・集約。さらに、総合的ながん診療の核となる「腫瘍内科」、院内外のがんに関する相談窓口「がん相談支援センター」、がんの治療に長く伴走する「緩和ケア」や、薬の専門家の薬剤部など、がん診療のエキスパートたちが一堂に会して、本館6階の約3分の2を占める一大拠点となっています。

患者さんがゆったり落ち着いて治療に集中できる空間が整っただけでなく、多職種の距離が物理的に近くなったことで、各部門がフットワーク軽く連携できるようになりました。各職種がこれまで以上に専門性を発揮し、外来診療の限られた時間を最大限活用して、患者さんにより精度の高い治療と安心を提供できるよう、チーム一丸で邁進していきます。


がん総合診療センター長
山本 晃義(やまもとあきよし)

がんが「長く付き合う病気」になりつつある時代、快適な治療環境を整えてがん患者さんの心身をサポートします。相談窓口も広くご活用ください。


表紙

なんがでっきょんな

vol.74

最新号

「高松日赤だより なんがでっきょんな」は、患者の皆さんに高松赤十字病院のことを知っていただくために、季刊発行する広報誌です。季節に合わせた特集や役立つ情報を掲載いたします。冊子版は、高松赤十字病院の本館1階の③番窓口前に設置していますので、ご自由にお持ち帰りください。左記画像をクリックすると、PDFでご覧になることもできます。

Take Free!

Columnvol.74の表紙のひと

一年目初期研修医