年を取って忘れっぽくなったと感じることが増えると「もしかして認知症かも?」という不安も付きまといがち。
認知障害や認知症にはいくつかの段階と種類があり
中でも認知症患者さんの多くを占めるアルツハイマー型認知症は 画像診断で判別することができます。
認知症か、単なるもの忘れか?
加齢とともに忘れっぽくなるのは、生理的な老化現象として一般的です。生活に大きな支障はなく、極端に進行することもありません。しかし、同年代の平均的な記憶力を下回るようなら要注意。軽度認知障害(MCI)や認知症の兆候かもしれません。
MCIや認知症は脳の病気や障害などを原因とする病気の一種で、進行すると自立した生活が難しくなります。以下のようなサインに気づいたら、早めにかかりつけ医などにご相談ください。MCIの段階であれば、早期対策で改善も期待できます。
認知機能障害の各段階
脳の生理的な老化
□一時的に忘れるがヒントで思い出せる
□忘れっぽい自覚がある
□日常生活に支障はない
軽度の認知障害MCI
□何度も同じことを尋ねる
□新しい家電の使い方を覚えるのに時間 がかかる
□整理整頓が難しく、部屋が散らかる
□料理の味付けが変わった
□外出や趣味に消極的になった
認知症
□迷子になりやすい
□体験したこと自体を忘れてしまう
□家族や友人がわからなくなる
□性格や人格が以前と変わった
□日常生活に支障が出る
特に多いのが「アルツハイマー型」
認知症の段階になると、生活に明らかな支障をきたすほど認知機能が低下します。原因や症状はさまざまで、まだわからないことも多い病気ですが、代表的なものは4種類、中でも特に多いのが「アルツハイマー型認知症」。進行を抑える鍵は、早期発見です。
認知症の種類
アルツハイマー型認知症
「アミロイドβ」というタンパク質が脳内で異常に蓄積し、神経細胞の働きが低下する
レビー小体型認知症
「レビー小体」という異常なたんぱく質の塊が脳に蓄積して神経細胞の働きが低下する
血管性認知症
脳血管の障害が原因で認知機能が低下する
前頭側頭型認知症
前頭葉や側頭葉を中心に脳が萎縮する
アルツハイマー型認知症を判別できる画像診断 アミロイドPET
アミロイドPETは、認知機能が一定レベルまで低下している患者さんが「アルツハイマー型認知症か・それ以外の病気か」を調べる検査です。アルツハイマー型認知症を引き起こすタンパク質「アミロイドβ」に反応する検査薬剤を使うことで、患者さんの脳内にどのくらいアミロイドβが溜まっているかが一目でわかります。かなり早い段階から異常を検知できるため、アルツハイマー型認知症の早期発見・早期治療につながります。
アミロイドβがたくさんたまっていると「陽性」で、アルツハイマー型認知症と診断されます。陰性の場合はアルツハイマー型認知症ではない可能性があり、他の要因を探っていくことになります。
検査の流れ
①受付・問診
検査の流れや注意事項の確認
※食事制限や休薬は必要ありません
※なるべく付き添いの方とご来院ください
②薬物投与
アミロイドβに反応する 検査薬剤を静脈注射
③安静〈90分〉
薬剤が反応するまで 待機室でリラックス 本を読んだり寝てしまってもOK!
④撮影〈20分〉
頭部のみを撮影
※入れ歯やヘアピンは必ず外してください
※動くと検査に影響するため軽く固定します
⑤診断
撮影した画像を医師が確認、 後日検査結果を説明
脳卒中科部長
新堂 敦
日本脳神経外科学会専門医
日本脳神経血管内治療学会専門医
日本脳卒中学会専門医
日本頭痛学会専門医
脳神経外科医師
入江 恵一郎
日本脳神経外科学会専門医
日本脳神経血管内治療学会専門医
日本脳卒中学会専門医
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