日本赤十字社 高松赤十字病院

災害救護

当院の災害医療・救護活動

日本赤十字社の災害救護活動は、日本赤十字社法、災害援助法、災害対策基本法などの法的根拠に基づいて行われております。時に災害対策基本法については、日本赤十字社を国の指定公共機関と位置づけ、国や地方公共団体への協力を義務付けています。

このような背景のもと、赤十字組織の一員である当院においても、災害救護活動を重要な使命であると考え、様々な研修や訓練を行っております。

また平成8年11月より「災害拠点病院」に指定され、傷病者の受入や災害医療派遣チーム(DMAT)の派遣ができる体制を整備しております。

当院の災害救護体制

当院は災害発生直後から即座に対応できるように下記の体制を整えております。

赤十字救護班

常備救護班を8チーム編成し、迅速に出動できるよう常時待機しています。班員は1チームあたり、医師1名、看護師長1名、看護師2名、薬剤師1名、主事2名の計7名で構成され、助産師や自動車操作要員も応援待機要員として任命されております。

DMAT(災害派遣医療チーム)

合計33名が養成研修を修了し、日本DMAT隊員として在籍しております。医師7名、看護師16名、業務調整員10名(薬剤師1名、診療放射線技師1名、臨床工学技士1名、理学療法士2名、事務職員5名)が在籍しています。

災害医療コーディネーター

災害発生時に行政機関等と連携し司令塔となる役割として「統括DMAT」や「災害医療コーディネーター」が任命されており、院内のみならず行政機関や保健所へ等への派遣も想定されます。当院の救急部医師を中心として有資格者が在籍しております。

NBC災害テロ対策研修修了者

NBC災害とは、核(nuclear)、生物(biological)、化学物質(chemical)による特殊災害の総称です。当院にはNBC災害に対応できる災害除染セットを整備しており、医師1名、看護師2名、診療放射線技師1名、主事1名が研修を修了しております。

こころのケア指導者

災害時のこころのケア活動を実施するにあたり、救護員への普及指導体制を強化する指導者が在籍している。日本赤十字社本社にて研修を行い、当院には看護師5名、臨床心理士2名、主事2名が研修を修了しております。

救護員任命式

毎年4月に救護員の任命式を実施し、67名の救護班要員を任命。

救護員研修

救護員基礎研修

救護員の任命候補者等を対象に、災害救護に必要な基礎的知識・技術を習得する研修。

救護員実践研修

任命救護員を対象に、実践的な救護の知識・技術の習得を目的とする研修。

救護員主事研修

救護員の主事を対象に、情報管理や資器材の取扱いに特化した研修。

こころのケア研修

任命救護員を対象に、被災者へのこころのケア等について学ぶ研修。

NBC災害対応研修

任命救護員を対象に、防護服を着用して特殊災害への対応を学ぶ研修。

院内災害訓練

大規模災害への備えとして、南海トラフ地震を想定した多数傷病者の受入訓練を実施。

外部訓練への派遣

大規模地震時医療活動訓練

首都直下地震や南海トラフ地震を想定した全国規模の防災訓練にDMAT1チーム派遣。

中四国合同災害救護訓練

中四国9県の赤十字救護班が1隊ずつ参集し、救護所運営等の訓練を実施。

四国DMAT実動訓練

四国4県の各拠点病院からDMATが参集し情報通信や搬送の訓練を実施。

香川県総合防災訓練

警察、消防、自衛隊等の県内の関係機関と連携した訓練へ救護班を派遣。

香川県石油コンビナート訓練

石油コンビナート内での火災等の発生を想定した訓練へ救護班を派遣。

高松市消防局集団救急事案対応訓練

大型車両の交通事故等により発生した局所災害への対応訓練に救護班を派遣。

実際の災害への派遣

東日本大震災

日本赤十字社香川県支部管内から、救護班13班、こころのケアチーム1班、病院支援12名を含め、総勢136名を派遣。

熊本地震

日本赤十字社香川県支部管内から、救護班4班、こころのケアチーム1班、病院支援6名を含め、総勢61名を派遣。

西日本豪雨災害

日本赤十字社香川県支部管内から、救護班2班、こころのケアチーム1班、災害医療コーディネートチーム1班、先遣隊1名を含め、総勢24名を派遣。

災害支援協定

災害支援協定を結んでご協力をいただいている方々をご紹介します。

  • (株)アペックス西日本
  • 一般社団法人香川経済同友会
  • ライオンズクラブ国際協会336-A地区
  • 香川県総合エネルギー協会
  • 高橋石油(株)
  • 高松帝酸(株)
  • 四国酸素(株)
  • 帝人在宅医療(株)