日本赤十字社 高松赤十字病院

肺がん検診

当院は特定非営利活動法人 肺がんCT検診認定機構認定施設です。

肺がんCT検診のご案内

肺がんCT検診の目的

肺がんは、気管支が肺の中へ枝分かれする比較的入り口に近い部分にできる「肺門部がん」と、気管支が細く枝分かれした先端の肺野と呼ばれる肺の奥にできる「肺野がん」の2つに分けられます。「肺門部がん」は、喫煙の影響が大きく、せきや痰、特に痰は、血の混じった血痰などの自覚症状が現れやすいのが特徴です。

「肺野がん」は、非喫煙者にも多く、かなり大きくなるまで無症状であるため、がんが周囲の組織を侵すようになってはじめて胸痛や背部痛が現れます。したがって発見されたときはかなり進行していることがあります。

肺がんCT検診の目的は、一般の住民健診や企業健診で行なわれている胸部エックス線検査では発見できない肺の末梢にできた数ミリ単位の「肺野がん」の早期発見です。また、肺がんの診断以外に肺がんの危険因子となる肺気腫、肺線維症や間質性肺炎などの診断も可能です。

肺がんの診断

被ばく線量について

胸部CT検査は、胸部エックス線検査に比べ被ばく線量が多くなる欠点があります。通常線量のCT検査は、精密検査などでは必要ですが無症状の方の検診には放射線被ばくの面から望ましくありません。そこで肺がんCT検診では、病変を見逃さない程度まで放射線の量を減らせた「低線量CT」という方法で被ばく線量の低減を図っています。

CTの限界について

肺がんCT検診では、小さな影の発見率が高く、精密検査を勧められることが多くなります。しかし、「要精査」がすべて「肺がん」ではありません。肺がんCT検診は「肺野がん」の早期発見には有効ですが、「低線量CT」という方法で撮影しているため、この検査で見つからない「肺がん」もあります。

せきや血痰などの自覚症状がある方は保険診療による精密検査を受け、喀痰細胞診検査などを行なうことが早期肺がん発見の最良の手段といえます。

CTでの検診をお受けいただきたい方

  1. 喫煙者(過去も含め)、特に1日の喫煙本数×喫煙年数=600以上の方。
  2. 同居者に喫煙者がいる方。
  3. 血縁者に肺がんの患者さんがいる方。
  4. 有害物質取り扱い者(粉じん作業者など)。
  5. 50歳以上の肺がんが心配な方(男女問わず)。
  6. 肺がんが心配な方。

検査方法

検査前の食事、内服薬の制限や前処置はありません。丸いトンネルのような装置で胸部の周囲を、らせん(ヘリカル)状に撮影します。撮影は寝台に上向きで寝て両手を挙げます。検査は5~10分ほどで、胸部の輪切り像(断面像)が得られます。

金属やボタンのない衣服であれば脱ぐ必要はありません。検査による痛みもありません。

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その他

肺がんCT検診は、エックス線を使用しますので妊娠中、並びに妊娠の可能性のある方、また機種によっては誤作動の可能性があるためペースメーカーを装着している方は受けられません。(通常のCT検査は、検査の前後にペースメーカーのチェックをすることにより検査は可能です。胸部・乳腺外科外来(内線1230)にご相談ください。)

検査日・時間(予約制) 月曜日~金曜日 16:00-17:00 ※祝日は行なっていません。
検査所用時間 約30分
撮影時間 5~10分程度
料金 8,800円(税込)(令和5年4月1日〜 9,900円(税込))
  • 診断は、当院の呼吸器外科医師と放射線科医師のダブルチェックにより判定します。
  • 検査に異常が発見された方は、呼吸器外科にて、精密検査を受診してください。その際は、保険診療となります。
お申し込み・お問い合わせ先
〒760-0017 高松市番町4丁目1-3 高松赤十字病院 本館北タワー1階健診センター
087-831-7250(直通)予約専用
(受付時間:平日9:00〜16:00)
087-831-7101(内線:2160)
FAX 087-831-2392

肺がん検診の流れ

  1. 検診予約
    予約の仕方:電話または来院予約
  2. 検査当日
    受付時間:15:50(医事課(2番)受付にお越しください。)
    当日にご持参いただく物:①診察券 ②保険証
  3. 放射線科受付
    問診表記入・胸部CT撮影(5~10分)
  4. 会計
  5. 検査当日、診察及び結果説明は、ありません。
    結果報告書は、2週間後、ご自宅に郵送します。