日本赤十字社 高松赤十字病院

精神科

基本情報

スタッフ紹介

スタッフ名 専門分野 認定医・専門医等

井上 幸代

精神科部長 井上 幸代
リエゾン精神医学、精神科救急、産業メンタルヘルス、災害精神医学 精神保健指定医
精神科専門医・指導医
一般病院連携精神医学専門医・指導医
認定産業医

学会認定施設

日本総合病院精神医学会一般病院連携精神医学専門医研修施設

概要

当科は長らく非常勤医師のみによる診療体制が続いていましたが、令和2年7月より常勤医が一名赴任し院内における精神科医療をより充実させております。当科の診療は様々な身体疾患により当院各科に入院された患者さんに対する「リエゾン精神医学」に特化しており、精神疾患のみの治療を目的とする入院や外来診療は行っておりません。

「リエゾン精神医学」とは

リエゾン精神医学とは、精神身体合併症の患者さん(身体疾患の治療中に精神科的な問題が生じたケース、もともと精神疾患を持つ方が身体疾患を併発したケース等)に対して、精神科スタッフが介入することで、患者さんのこころの安心を維持し、身体疾患への治療が支障なく行われるようサポートするものです。
リエゾン精神医学に積極的に取り組む総合病院のなかには、精神身体合併症に特化した精神病棟を有し、身体、精神ともにどんなに重症の患者さんでも対応できる機能を有するところもあります。しかしながらこのようなフル装備の病院は多くはありません。当院がそうであるように、精神科医はいても、精神病棟のない総合病院は数多くあります。そして、このような無床総合病院精神科がその機能を十分に発揮するには地域の精神科病院との連携が不可欠です。総合病院においては十分ではない精神科のインフラやリソースを他の精神科病院に担ってもらい、また逆に精神科病院に無い身体疾患の治療機能を総合病院が引き受けることで相互に補完する地域医療システムが必要となります。

詳細情報

診療実績

診察患者数(月平均)

(令和2年6月〜令和3年7月)

新規(新規コンサルト患者) 36
経過(経過フォローアップ) 219

新規患者 精神疾患別割合

(令和2年7月〜令和3年6月)

診察患者数(月平均)

せん妄とその対処

せん妄とは、身体の不調や薬剤などが原因で起こるいつもとは違う混乱状態です。自分の今いる場所や今日の日付がわからなくなる、見えないものが見えると言う、点滴を抜いてしまうなどの異常行動が現れます。認知症の症状に似ていますが、身体の不調が改善する、あるいは原因となる薬剤を中止することで多くの方は元に戻ります。
身体の不調がしばらく続く場合、せん妄の改善までに時間がかかることがありますので、精神科も治療チームに加わり、お薬を調整します。

せん妄の原因となる薬剤の代表的なものに「ベンゾジアゼピン系睡眠薬」「非ベンゾジアゼピン系睡眠薬(Zdrug)」があります。せん妄を起こした患者さんがこれらの薬を服用されていた場合、他の薬剤に置き換えます。

地域の先生方へ

当院の治療においては、身体疾患への治療が支障なく行われるようサポートすること優先し、ご紹介の患者さんのこれまでの薬剤の処方、治療方針を一時的に変更することがあります。ご理解、ご協力をお願い申しあげます。

診療の詳細はこちらをご覧ください。[PDF:521KB]