日本赤十字社 高松赤十字病院

産婦人科

不妊治療再開に関するお知らせ
 

患者の皆様、地域の先生方には大変ご迷惑をおかけしておりましたが、2023年11月より、不妊患者さんの新規受け入れを順次再開することといたしました。妊孕性温存療法につきましても暫定施設として新規患者さんの受け入れが可能ですので、受診希望があれば紹介状持参のうえ当科にご相談いただければ幸甚です。
今後ともよろしくお願いいたします。

高松赤十字病院 第一産婦人科部長
後藤 真樹

基本情報

スタッフ紹介

スタッフ名 専門分野 認定医・専門医等

後藤 真樹

第一産婦人科部長(兼)高度生殖医療センター長 後藤 真樹
婦人科腫瘍、婦人科細胞診 日本がん治療認定医機構がん治療認定医
日本産科婦人科学会専門医・指導医
日本臨床細胞学会細胞診専門医
日本婦人科腫瘍学会婦人科腫瘍専門医・指導医
母体保護法指定医
日本産科婦人科学会専門医制度卒後研修指導責任医
日本女性医学学会女性ヘルスケア暫定指導医

原田 龍介

第一産婦人科副部長 原田 龍介
産婦人科 日本産科婦人科学会専門医
母体保護法指定医

森 陽子

第一産婦人科副部長 森 陽子
産婦人科 日本産科婦人科学会専門医
日本周産期・新生児医学会 周産期専門医(母体・胎児)
母体保護法指定医

原田 由里子

医師 原田 由里子
産婦人科 日本産科婦人科学会専門医
母体保護法指定医

門元 辰樹

医師 門元 辰樹
産婦人科全般 日本産科婦人科学会 専門医
母体保護法指定医

赤松 巧将

医師 赤松 巧将
産婦人科 日本産科婦人科学会専門医

吉田 晶琢

修練医 吉田 晶琢
産婦人科

原 裕子

非常勤嘱託医師 原 裕子
産婦人科 日本産科婦人科学会専門医

石橋 めぐみ

非常勤医師 石橋 めぐみ

概要

高松赤十字病院産婦人科は、産婦人科各分野での医療情報・技術・設備をととのえるとともに、地域の開業医・助産院の先生と協力しながら、いつでも、安心して受診いただけるよう心がけております。

詳細情報

産科

最近、女性の社会進出、女性の晩婚化とともにますます少子化が進み、1人の女性が一生のうちに分娩する子供の数は1.37人と減少し大きな社会問題となっています。女性が仕事をしながら妊娠・分娩し、夫婦で子供を育てていくことは大変なことです。本院産婦人科の分娩数は2017年度で671件でした。早産、妊娠高血圧症候群、子宮内胎児発育不全などの産科的異常、いろいろな病気の合併症を持つ妊婦さんが当科に集まってきます。そのような患者さんの妊娠・分娩管理にあたっては産婦人科以外にも、内科、小児科、栄養課などの共同チームにより総合的に周産期管理をしています。周辺の病院から母体搬送、新生児搬送されることも多く、24時間いつでも産科、小児科のスタッフがすぐ集まれるような体制がとられています。

このような総合病院の利点を生かした高度な周産期管理とは別に、助産師を中心とする3回にわたる母親学級を、産科、小児科医師、栄養士も参加して開催しています。実際に楽しく体験しながら妊娠・分娩について学習・理解を深め、わからないことについては気軽に質問していただいております。そして患者さんの不安・心配を解消し、生まれてくる赤ちゃんに対して母性の意識を高めることにつとめています。特に3回目の両親学級には最近多数のお父さんになる男性にも参加していただいており、夫婦で分娩・育児する点はすばらしいことだと感じております。

当院でのお産について

当院では安心して出産に望めるようにマタニティクラスを開催しています。また、妊娠中から母乳についてのご相談や、分娩についてのご希望など、出産にあたっての様々な心配ごと、不安の解消にも努めています。妊娠後期にはバースプランをおうかがいし、満足の行く出産となるよう取り組んでいます。お産は、自然分娩を中心としており母子のスキンシップを大切にしています。薬剤などは基本的に使用せず、医療上必要な時にも使用します。産科医師は当直制をとっています。お産のときは必ず産婦人科医師が立ち会いますが、外来で診察を受けている医師と異なる場合があります。必要に応じて小児科医師が立ち会うこともあります。希望される方には、夫立ち会い分娩を行っています。元気な赤ちゃんを出産できるようにスタッフ全員でお手伝いさせていただきます。看護部では、助産師による助産師外来を始め、母乳外来、マタニティクラスなど行っています。詳しくは、マタニティクラス助産師による外来のページをご覧ください。

陣痛、分娩を病室で行えるLDRも整備しています。
陣痛、分娩を病室で行えるLDRも整備しています。

面会時間

  • 14:00-19:00
    小学生以下のお子様は、院内感染防止のため、病室への面会はご遠慮ください。デイルームでの面会をお願いします。

母子同室について

当院では、産後赤ちゃんと一緒に過ごす母子同室を行っています。赤ちゃんと一緒に過ごすことで、授乳以外の時間の赤ちゃんの生活を知ることができます。

「泣いたらどうするの?」「お乳を飲んでも眠らない」などの疑問や心配ごとが少しでもなくなり、ご自宅へ帰ってからの育児の自信につながります。赤ちゃんが泣いてお乳を欲しがったら飲ませ、赤ちゃんが眠ったらお母さんも眠る・・・これが赤ちゃんにもお母さんにもやさしい生活リズムです。

お母さんと赤ちゃんの状態によっては母子同室でない場合もありますが、すべてのお母さんと赤ちゃんにより良い生活を送っていただけるよう、スタッフ全員で応援しています。

里帰り分娩について

里帰りのお産をお受けしています。
里帰りの時期については、現在妊婦健診を受けられている医師の指示を受けてください。
おかわりなければ、32週までに受診してください。

持ってきてほしいもの

  1. 保険証
  2. 母子健康手帳
  3. 通院していた病院からの紹介状
  4. 当院の診察券(もっている方のみ)

受付

午前中の診察でお越しください。
月曜日から金曜日(祝祭日を除く)11時まで

  • 新患受付 8:00-11:00
  • 再来自動受付機 8:00-11:00
  • 診察の始まり 8:45

新患の方、再来の方の受付については外来受診の手続きをご覧ください。

2010年9月より、他県の「妊婦一般健康診査受診票」もお取り扱いしています。但し、還付制度のある市町村の方については、一旦病院窓口で会計をお願いします。

出産に関するQ&A

里帰り出産を希望される方からの多い質問(新型コロナウイルス感染症含め)

感染症

最近、梅毒・淋病・クラミジアなどの性交による感染症は増加傾向にあるようです。これらの感染症は治療により比較的容易に治るため、心配なときには早めに外来受診することをお勧めします。あまり悪化すると化膿し腹膜炎のために手術が必要になったり、不妊症・異所性妊娠の原因となることもあるようです。

良性腫瘍

子宮腔内子宮筋腫・ポリープ、卵巣腫瘍(良性)、異所性妊娠などの場合、従来の開腹手術より患者さんへの侵襲・負担の少ない腹腔鏡・子宮鏡下に行われる内視鏡手術を積極的に行っています。内視鏡手術は手術後の回復も早く、手術後1~4日程度で退院できます。退院後は療養することなくすぐに仕事へも復帰可能です。

良性疾患(子宮筋腫・子宮腺筋症)に対するロボット支援手術

婦人科領域のロボット支援手術では、良性疾患(子宮筋腫、子宮腺筋症など)や子宮体癌に対する子宮全摘術が2018年4月から、さらに2020年4月からは骨盤臓器脱(子宮脱、膀胱瘤など)に対する仙骨腟固定術が保険適用となりました
腹部に8mm程度の小さな穴を開け、人間の目を超える高解像度3Dカメラと、人間の手の可動域を超える多関節ロボットアームを挿入し、手ぶれのない繊細で緻密な手術操作を行うロボット手術は、国内の婦人科領域でも適応が広がっています。
当院では泌尿器科、消化器外科、呼吸器外科がすでにロボット手術を導入しており1000例を超える手術実績があります。当科では香川県内の産婦人科としては初めて良性疾患(子宮筋腫・子宮腺筋症)に対するロボット手術を導入致しました。

ロボット手術の様子
コントローラーを操作することで(左図)、ロボットアームに装着した鉗子が動く(右図)

当科ではこれまでも積極的に腹腔鏡手術を導入し、身体への負担の少ない低侵襲手術を目指して参りました。ロボット手術は拡大視野下に行う繊細な操作で、思い描いた通りの動きを実現することが可能です。出血量の減少や入院期間の短縮など、患者さんにとって更なる低侵襲手術を提供できることが期待されます。
骨盤臓器脱に対しても、当院泌尿器科と連携して積極的にロボット支援手術を導入しています。婦人科領域におけるロボット手術に関しては、当科外来にてお気軽にご相談ください。

お問い合わせ先(産婦人科外来)
(平日9:00~17:00)
087-831-7101(代表)

悪性腫瘍

最近、子宮頸癌は減少傾向にあるようですが、卵巣癌、子宮体癌は増加傾向にあるようです。悪性腫瘍は早期発見することにより手術で治癒することが大事であり、そのためには定期的な癌検診が必要となります。婦人科の悪性腫瘍は抗癌剤による化学療法、放射線治療による治療効果が比較的高く、ある程度病気が進行した場合でも手術・抗癌剤・放射線による集学的治療が行われます。治療の方法については、患者さんのquality of life(生活の質)の向上を第一と考え、患者さん本人・家族とよく相談して決めております。
また、妊娠を希望される若年者の子宮頚部前がん病変の症例に対しては、レーザー蒸散術などの子宮温存手術も積極的に施行しております。

子宮体がんに対する腹腔鏡下手術

当科では、これまでも子宮筋腫、卵巣のう腫、子宮内膜症といった良性疾患(がん以外の疾患)に対しては、従来の開腹手術より患者さんへの身体的負担の少ない腹腔鏡下手術を積極的に行ってきました。2019年2月に子宮体がんに対する腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術の実施にかかる施設認定を取得し、実績を重ねております。

2021年臨床統計実績(2021年1月1日〜12月31日)

周産期治療実績

  • 総分娩数:741例
  • 早産:65例(全体の8.8%)
  • 帝王切開術:178例(全体の24.0%)
    (うち緊急帝王切開術68例)
  • 妊娠高血圧症候群:31例
  • 双胎妊娠:24例
  • 妊娠糖尿病:41例
  • 糖尿病合併妊娠:10例
  • 前置胎盤:6例
  • 常位胎盤早期剥離:3例

手術実績

開腹手術 広汎性子宮全摘出術 5例
準広汎性子宮全摘出術 3例
単純子宮全摘出術 39例
子宮筋腫核出術 9例
付属器切除術 2例
卵巣嚢腫切除術 1例
腟式手術 腟式単純子宮全摘出術 2例
子宮頸管縫縮術 14例
子宮頸部円錐切除術 39例
子宮頸部レーザー蒸散術 9例
腹腔鏡下手術 子宮全摘出術 70例
付属器切除術 28例
卵巣嚢腫切除術 34例
卵管切除術 13例
子宮鏡下手術 17例

2021年悪性腫瘍進行期別治療症例数(2021年1月1日~12月31日)

子宮がん 子宮頸癌 ⅠA1期 4例
ⅠB2期 1例
ⅠB3期 1例
ⅡA1期 1例
ⅢC1r期 2例
ⅢC1p期 1例
子宮体癌 ⅠA期 10例
ⅠB期 6例
Ⅱ期 2例
ⅢC2期 1例
卵巣がん(卵管癌、腹膜癌を含む)(境界悪性腫瘍を含む) ⅠA期 7例
ⅠB期 1例
ⅠC1期 3例
ⅠC2期 1例
ⅠC3期 1例
ⅡA期 1例
ⅡB期 1例
ⅢB期 3例
ⅢC期 1例

高度生殖医療センター(不妊治療)

高度生殖医療センター(不妊治療)

当院でお産をされるみなさまへ

妊娠中のお話

予定日が決まったら①

ようこそ赤ちゃん!
身体の変化や受診方法について知ろう。

予定日が決まったら②

気をつけよう!
妊娠中に起こりやすい異常について知ろう。

30週頃になったら

そろそろ始めよう!
おっぱいの準備や入院準備をすすめよう。

36週頃になったら

どうなったら入院?
お産のサインや入院のタイミングを知ろう。

いよいよお産

赤ちゃんに会える!
赤ちゃん誕生までの流れをつかもう。

ふたご・みつご

わいわい、にぎやか!
多胎の妊娠・出産・育児ってどんな感じ?

産後のお話

動画を視聴されて、何かご不明な点などがありましたら、妊娠中は妊婦健診の際に助産師にお尋ねください。産後は病棟の助産師にお尋ねください。また、個別にお話が必要な場合には、声をかけさせていただきます。患者さまから、個別にお話・ご相談を希望される場合も遠慮なくお声かけください。

お母さんのからだ&手続き

ただいま産褥期!
からだの変化や必要な手続きについて知ろう。

おっぱい

いいこといっぱい!
おっぱいについてのあれやこれ。

退院時にお渡しする予約票とパンフレット

退院前日までに必ずチェック!!

赤ちゃん

初めまして!赤ちゃんについて知っておこう。

地域の先生方へ

当科は正常妊娠・分娩はもちろんのこと、小児科と密に連携し地域周産期母子医療センターとしての切迫早産、早産、内科疾患合併妊婦などのハイリスク妊娠、分娩にも対応しています。また、日本婦人科腫瘍学会専門医制度修練施設にも認定されており、標準治療を行っています。さらに、腹腔鏡下子宮全摘術(TLH)も行っております。
病病連携、病診連携を今後ともよろしくお願い申し上げます。

診療の詳細はこちらをご覧ください。[PDF:524KB]