産婦人科
基本情報
スタッフ紹介
| スタッフ名 | 専門分野 | 認定医・専門医等 |
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産婦人科、周産期、女性医学 | 日本産科婦人科学会専門医・指導医 日本産科婦人科学会専門医制度卒後臨床研修指導責任者 日本周産期・新生児医学会 周産期専門医・指導医(母体・胎児) 日本超音波医学会 超音波専門医・指導医(産婦人科) 日本女性医学学会 女性ヘルスケア認定医・指導医 日本性感染症学会 認定医 日本女性心身医学会 認定医 日本女性心身医学会認定 更年期指導士 母体保護法指定医 |
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産婦人科 | 日本産科婦人科学会専門医 日本周産期・新生児医学会 周産期専門医(母体・胎児) 母体保護法指定医 |
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産科婦人科、生殖医療 | 日本産科婦人科学会専門医・指導医 日本周産期・新生児医学会専門医・指導医(母体・胎児) 日本生殖医学会生殖医療専門医 母体保護法指定医 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 |
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産婦人科 | 日本産科婦人科学会専門医 母体保護法指定医 |
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産婦人科 | 日本産科婦人科学会産婦人科専門医 母体保護法指定医 暫定がん治療ナビゲーター |
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産婦人科 | 日本産科婦人科学会専門医 母体保護法指定医 |
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婦人科腫瘍、婦人科細胞診 | 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 日本産科婦人科学会専門医・指導医 日本臨床細胞学会細胞診専門医 日本婦人科腫瘍学会婦人科腫瘍専門医・指導医 母体保護法指定医 |
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産婦人科 |
概要
詳細情報
出産のご案内
当院は地域周産期母子医療センターとして認定されており、地域の皆様に安心・安全な周産期医療を提供することを使命としています。専門性の高い医療と温かいケアの両立を目指し、妊娠・出産・産後まで一貫したサポートを行っています。
特徴と体制
- 地域周産期母子医療センターとして3床のNICU(新生児集中治療室)を有しています。母体・胎児の緊急対応に備えた体制を整備しており、早産や異常を持って生まれた赤ちゃんにも対応できます。
- 年間分娩件数は約600件と、香川県有数の分娩施設です。
- 総合病院のため、院内の他の診療科と連携し合併症を持つ妊婦さんも安心して分娩できます。
- 超緊急帝王切開にも対応できるように、多部門と連携し迅速な対応を行っています。
分娩について
分娩方法
自然分娩を基本としています。医師・助産師が連携して安全な出産を支援します。出産に立ち会う産婦人科医師は当番制となっているため、外来で診察を受けている医師と異なる場合があります。助産師は交代制勤務をしています。なお現在は無痛分娩には対応していません。
立ち会い出産
自然分娩の場合は1名(18歳以上)のみ立ち会いが可能です。感染対策のため制限することがあります。また、分娩経過によっては立ち会いできないことがあります。帝王切開の場合、立ち会い出産はできません。
当院での出産を希望される方
当院での分娩を希望される方は、妊娠31週6日までに受診してください。
なお、帝王切開術となることがあらかじめ予定されている方は、妊娠29週6日までに受診してください。
また、母体や胎児に合併症を認める場合は、それよりも早めのご紹介をお願いいたします。
現在通院中の病院やクリニックから当院の地域医療室に連絡し受診予約をとっていただくようお願いします。
受診の際は、紹介状(診療情報提供書)、母子健康手帳、これまでの妊婦健診結果をご持参ください。
里帰り出産
当院では里帰り分娩をされる方を受け入れております。分娩予約は通常の妊婦健診の際に承っております。分娩予約のためにご来院いただく必要はありません。
当院での分娩を希望される方は、妊娠31週6日までに受診してください。
なお、帝王切開術となることがあらかじめ予定されている方は、妊娠29週6日までに受診してください。
また、母体や胎児に合併症を認める場合は、それよりも早めのご紹介をお願いいたします。
現在通院中の病院やクリニックから当院の地域医療室に連絡し受診予約をとっていただくようお願いします。
受診の際は、紹介状(診療情報提供書)、母子健康手帳、これまでの妊婦健診結果をご持参ください。
妊婦健診・外来診療
- 診療日:平日(月曜日~金曜日)
- 診療開始時刻:8:45〜(予約制)
- 担当医師: 曜日・時間帯によって担当医師は異なります。
初めて受診される方・里帰り分娩の方
分娩予約は通常の妊婦健診の際に承っております。分娩予約のためだけにご来院いただく必要はありません。
また、電話での初診予約は受け付けていません。現在通院中の病院やクリニックから当院の地域医療室に連絡し受診予約を取っていただくのがスムーズです。
予約せずに受診される方は平日 8:45~11:00の間に外来受付をしてください。
初めて受診する際の持ち物
①マイナンバーカード又は資格確認書、②母子健康手帳、③通院している病院からの紹介状、④当院の診察券(持っている方のみ)
当科通院中の方
外来予約を変更する場合
平日14:00~17:00の間に産婦人科外来に電話してください。
連絡先:087-831-7101(代表)。
電話交換手に「産婦人科外来」とお伝えください。
緊急の場合
平日9:00~17:00の間は産婦人科外来、その他の時間は当院救急外来に電話してください。
連絡先:087-831-7101(代表)。
電話交換手に「産婦人科外来」または「救急外来」とお伝えください。
入院・施設案内
- 病室:2種類の個室と大部屋(3人部屋)をご用意しています(ご希望に応じて選択できます)
- 面会:感染対策のため制限があります。最新の情報は病院ホームページにてご確認ください。
- 設備:母児同室、授乳支援に対応した環境を整備しています。
安心のサポート体制
- マタニティクラス:妊娠週数に応じて2回実施します。妊娠中・出産の不安や疑問に寄り添うプログラムを提供しています。
- 助産師外来:妊娠中の健康管理や授乳・育児に関する相談を専門的にサポートします。
- 母乳外来:助産師が授乳に関する不安や悩みに寄り添い、支援します。
- 感染症対策:院内感染防止のための徹底した衛生管理を行っています。
費用・制度について
- 分娩費用の目安:正常分娩 約50万円です。
- 出産育児一時金制度:直接支払制度に対応しています。
- 医療費助成制度:各種公的支援制度のご案内も行っています。
よくある質問
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分娩予約はどうやって取るのですか?いつまでにすればいいですか?
分娩予約は通常の妊婦健診の際に承っております。分娩予約のためだけにご来院いただく必要はありません。
他院で妊婦健診中の方は紹介状を持って妊娠32週までに当院を受診してください。帝王切開となることがあらかじめわかっている方は、妊娠30週までに受診してください。以後は当院で妊婦健診を行います。
現在通院中の病院やクリニックから当院の地域医療室に連絡していただき受診予約を取っていただくのがスムーズです。 -
里帰り出産は受け入れていますか?
受け入れています。
分娩予約は通常の妊婦健診の際に承っております。分娩予約のためだけにご来院いただく必要はありません。
紹介状を持って妊娠32週までに当院を受診してください。帝王切開となることがあらかじめわかっている方は、妊娠30週までに受診してください。以後は当院で妊婦健診を行います。
現在通院中の病院やクリニックから当院の地域医療室に連絡していただいて受診予約を取っていただくのがスムーズです。 -
無痛分娩はできますか?
現在、無痛分娩は実施していません。
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立ち会い出産は可能ですか?制限はありますか?
自然分娩の場合は1名(18歳以上)のみ立ち会いが可能です。感染対策のため制限することがあります。また、分娩経過によっては立ち会いできないことがあります。帝王切開の場合、立ち会いできません。
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NICU(新生児集中治療室)はありますか?
地域周産期母子医療センターとして3床のNICUを有しています。母体・胎児の緊急対応に備えた体制を整備しており、早産や異常を持って生まれた赤ちゃんへも対応できます。
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夜間や休日に陣痛が来た場合、どうすればいいですか?
24時間対応しています。詳しくは妊娠36週頃の妊婦健診で助産師が説明します。当院のマタニティハンドブックtoco*tocoにも記載しています。
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妊娠中や産後のうつについて相談できますか?
当院は妊産婦のメンタルケアへの対応にも力を入れています。精神科外来はありませんが、まずは産科で対応し必要に応じて専門病院をご紹介します。
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持病がありますが分娩できますか?
総合病院のため、院内の他の診療科と連携し合併症を持つ妊婦さんも安心して分娩できます。疾患によっては対応困難のことがありますので、お問い合わせください。
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出産育児一時金の直接支払制度を利用できますか。
出産育児一時金の直接支払制度に対応しています。
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外国語対応はありますか?
外国人の方の分娩を積極的に受け入れています。専門の通訳スタッフはいませんが、多様な文化・背景を尊重し、また、通訳アプリや翻訳ツールを活用して対応しています。必要に応じて、通訳者の同伴をお願いする場合があります。不安な点があればご相談ください。
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マタニティクラスはありますか。また、妊娠中・産後にどんなサポートが受けられますか?
マタニティクラスは妊娠週数に応じて2回実施しています。妊娠中や出産の不安や疑問に寄り添うプログラムを提供しています。
その他、当院では下記のようなサポート体制があります。
助産師外来:妊娠中の健康管理や授乳・育児に関する相談を専門的にサポートします。
母乳外来:助産師が授乳に関する不安や悩みに寄り添い、支援します。 -
入院時に必要な持ち物を教えてください
当院のマタニティハンドブックtoco*tocoに詳しく記載しています。
不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。妊娠・出産・産後の大切な時期を安心してお過ごしいただけるよう、スタッフ一同心を込めて支援いたします。
月経のトラブル
月経不順
月経が始まったばかりの頃は、周期がまだ安定せず、毎月きちんと来ないことがあります。ただし、月経が3か月以上来ない場合は、何らかの原因があることも考えられます。気になるときは、婦人科で相談してみましょう。
無月経
月経がない状態を「無月経」といいます。
原発性無月経とは、18歳を過ぎても初経が起こらないことを指します。
初経遅延とは、15歳以上18歳未満で初経が起こらないことを指します。
続発性無月経とは、それまで月経があった人で、3か月以上月経が止まっていることをいいます。ダイエット、過度の運動、強いストレスなどが原因になることがあります。
早めの相談が大切です。
月経困難症(生理痛が強い)
月経に伴って下腹部痛、腰痛、お腹の張り、頭痛、吐き気などがあり、日常生活に支障が出る状態をいいます。
機能性月経困難症は、月経のしくみによるもので、初経後2〜3年頃から始まることが多く、体の成熟や妊娠・出産で改善することがあります。
器質性月経困難症は、子宮筋腫、子宮内膜症、子宮腺筋症などが原因で、原因に対する治療が必要になります。
治療には、鎮痛剤や漢方薬などの対症療法や、ホルモン療法(低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬(OC・LEP)、プロゲスチン製剤など)があります。
※子宮内膜症などの病気がある場合には、治療内容が異なることがあります。
月経前のこころと身体の変化(PMS・PMDD)
月経前3〜10日の間に、こころや身体の不調がみられ、月経が始まると軽くなったり消えたりすることがあります。
<身体の症状の例>
乳房の張り、むくみ、頭痛、腹部の張り など
<こころの症状の例>
気分が沈む、涙もろい、イライラ、不安、集中しにくい など
特にこころの症状が強く、学校、仕事、家事、人間関係などに支障が出る場合は「PMDD」と呼ばれます。症状をカレンダーやアプリなどで記録すると、自分のパターンがつかみやすくなります。
受診の目安
- 月経が数か月来ない場合
- 生理痛が強く、学校、仕事、家事に影響がある場合
- 月経前の症状がつらい場合
ひとりで我慢せず、気になることがあれば早めにご相談ください。適切な評価と治療で、症状の改善が期待できます。
更年期障害
閉経の前後5年間を「更年期」といい、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が大きく変化する時期です。
この時期にみられる多様な症状のうち、日常生活に支障が出る状態を「更年期障害」と呼びます。
主な原因
卵巣機能の低下(エストロゲンの分泌低下)が大きなきっかけになります。
これに加えて、①加齢に伴う身体の変化、②家庭や仕事の環境の変化、③性格傾向(まじめ・がんばりすぎ)などが重なり、症状が強く出ることがあります。
症状の例
有名な症状は「ほてり・のぼせ(ホットフラッシュ)」です。
日本人は、肩こり、疲れやすさ、眠りにくさなどを訴える方も多くみられます。
関節の痛み、特に指の動かしにくさを感じる方もいます。
治療の例
漢方薬
症状に合わせて、体質に合う漢方薬を提案します。
ホルモン補充療法(HRT)
エストロゲン不足による症状の改善が期待できます。
特にホットフラッシュなどの血管運動神経症状に対して効果が示されています。
※海外では「乳がんリスク」の報道がありましたが、日本では学会からガイドラインが作成され、適応になる患者さんに対して、適切な方法・量で治療を選択しています。
※内服薬だけでなく、貼り薬・ジェルなど、生活スタイルに合わせた形で投与方法を調整できます。
抗うつ薬
こころの症状に対して有効な場合があります。
生活面でのサポート
更年期は、仕事・家庭・子育て・介護など、負担が重なりやすい時期です。
一人で抱え込まず、ご相談ください。
症状と生活環境を一緒に整理しながら、導入できる治療を検討します。
性感染症
性感染症は、性行為を介して感染する病気の総称です。女性は自覚症状が出にくいことも多く、知らないうちに進行してしまうことがあります。気になる症状がある場合、パートナーが感染を指摘された場合は、早めの受診がおすすめです。
クラミジア・淋菌感染症
近年、若い世代を中心に増加しています。女性では、おりものの増加・不正出血・下腹部痛などがみられることもありますが、症状がほとんど出ない場合もあります。
無症状のまま感染が進行し、骨盤内感染症(骨盤腹膜炎)を起こすと、不妊症・異所性妊娠(子宮外妊娠)のリスクが高まるといわれています。
感染が確認された場合には、抗菌薬による治療を行います。
パートナーの検査と治療も必要です。お互いに陰性化が確認できて治療終了となります。
梅毒
性器や口の中に小豆〜指先ほどのしこりができることがあります。また、痛みやかゆみのない発疹が手のひら・足の裏・体全体に広がることがあります。発疹は自然と消えることがありますが、その間も感染力が残っています。
治療しないままでいると、数年〜数十年の経過で、心臓・血管・脳などに障害が出ることがあります。
妊娠中の梅毒は、母体だけでなく胎児へも感染します。早産・死産や、生まれた児に神経・骨の異常がみられることがあります(先天梅毒)。
※2021年以降、日本国内で急増しています。発疹が自然に消えることがあるため、感染に心当たりがある場合は早めの受診をおすすめします。
HPV(ヒトパピローマウイルス)と子宮頸がん
HPVは200種類以上の型があります。そのうちの一部(例:16型、18型、52型、58型など)が持続感染すると、子宮頸部異形成や子宮頸がんの原因となります。
子宮頸がんは、発症年齢のピークが女性の出産年齢と重なり、「マザーキラー」と呼ばれることがあります。
HPVワクチンについて
日本では、小学6年生〜高校1年生相当の女子が定期接種の対象です。年齢やワクチンの種類により2回または3回接種が必要で、一般的には約6か月かけて完了します。
ワクチン接種は「HPVの感染予防(1次予防)」です。一方、子宮頸がん検診は「がんの前の段階(異形成)や早期がんを見つける(2次予防)」です。ワクチンを接種していても、検診は必要です。
日本では一時期、ワクチンとの関連が明確でない多様な症状が報告され、勧奨が差し控えられた時期がありましたが、その後の検討を経て定期接種が再開されています。副反応について不安がある場合は、遠慮なくご相談ください。
腫瘍
良性腫瘍は「がんではない腫瘍」です。一方、悪性腫瘍は「がん」です。
主な良性腫瘍
子宮筋腫
子宮の筋肉にできる良性腫瘍です。
発生した場所や大きさ、年齢、妊娠を希望しているかどうかによって、治療の方針は異なります。
症状の例
- 生理の量が多い(過多月経)
- 生理痛が強い
- 下腹部の張りや圧迫感 など
こうした症状がある場合は、治療を検討します。
薬物療法
閉経が近い場合や、症状がそこまで強くない場合には、薬で症状を和らげる方法があります。
- 低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬(OC・LEP)
生理をコントロールして、出血量や痛みを軽減します。 - GnRHアゴニスト・GnRHアンタゴニスト
一時的に閉経のような状態にし、筋腫を小さくすることがあります。
※薬物療法は「筋腫を根本的になくす」治療ではありません。
症状を調整したり、手術のタイミング調整をしたりするために用いられることもあります。
手術
症状が強い場合や、筋腫が大きい場合には手術を検討します。
- 子宮全摘術:
子宮をすべて取り除く手術 - 筋腫核出術:
筋腫だけを取り除き、子宮を残す手術 - 子宮鏡手術:
子宮の中にカメラを入れて、子宮腔内に突出した筋腫を切除する方法(お腹を切らずに行えることがあります)
手術方法は、筋腫の大きさや位置・数によって腹腔鏡手術/開腹手術/子宮鏡手術を選択します。
※手術方法は、年齢や妊娠希望の有無によっても選択が変わります。
医師と相談して適した方法を決めていきます。
卵巣腫瘍
卵巣にできる腫瘍です。良性の場合小さければ経過観察も可能ですが、5-6cmを超えると捻れることで強い腹痛が起こってしまうため、その前に手術が必要になります。基本的には腹腔鏡手術を行いますが、腫瘍が巨大な場合や癒着が強く疑われる場合等は開腹手術をすることもあります。年齢、妊娠を希望しているかどうか、等によって腫瘍だけを核出する方法と卵巣ごと摘出する方法のどちらかを選択します。
子宮内膜症
子宮内膜に似た組織が子宮内膜以外の場所に発生することで起こります。生理のたびに出血を繰り返して癒着が起こったり子宮の筋肉が腫れたりすることで、生理痛がひどくなったり生理の量が多くなったりします。卵巣の中に血液が溜まった状態はチョコレート嚢腫と呼ばれています。低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬(OC・LEP)やホルモン剤を使用することで症状改善が期待できますが、うまくいかなければ腹腔鏡手術を行うこともあります。治療法は年齢や妊娠希望の有無などにより異なります。医師と相談しながら適切な治療を選択します。
骨盤臓器脱
骨盤臓器脱は、妊娠・分娩を経験したり、加齢により骨盤を支える筋肉や靭帯が緩んだりすることで、子宮や膀胱・直腸などの臓器が下がってくる病気です。
違和感や不快感が続き、生活の質が下がる原因になります。
治療について
まずは、手術をしない治療から始めます。
- 骨盤底筋体操:
骨盤を支える筋肉を鍛える方法 - ペッサリー治療:
腟内にリング状の器具を入れて、臓器の下がりを支える方法
こうした保存的治療で改善が難しい場合は、手術を検討します。
手術治療
手術にはいくつかの方法があります。
- 腟式子宮全摘術
- 前後腟壁形成術
- 腹腔鏡やロボット支援下で、メッシュを用いて子宮を仙骨に結びつけて吊り上げる手術(仙骨腟固定術 など)
症状の程度、年齢、妊娠歴、希望する生活スタイルなどに応じて、最適な治療方法を一緒に検討していきます。
主な悪性腫瘍
子宮体癌
子宮体部(上側)の内膜に発生する癌です。近年増加傾向と言われていますが、食生活や生活習慣など複数の要因が関与すると考えられています。不正性器出血を認めることが多く、内膜の組織を生検して診断します。初期で見つかることが多く、基本的には手術を行います。子宮と両側の卵巣・卵管を切除し、手術前の検査で必要とされた場合は、リンパ節の摘出も合わせて行います。適応がある方については腹腔鏡手術を積極的に行います。術後は再発リスクに応じて術後治療を行います。若い女性で特定の条件を満たせば、子宮内膜全面掻爬とホルモン療法を選択して子宮温存をはかることもあります。
子宮頸癌
子宮頸部(下側)の上皮から発生する癌です。ヒトパピローマウイルスが発症に関与していることが知られておりHPVワクチン接種が推奨されます。子宮頸部の生検を行うことで診断します。早期発見には検診が有用で、異形成という前癌病変で見つかれば子宮頸部円錐切除術やレーザー蒸散を選択することもできます。治療は広汎子宮全摘術や放射線と抗がん剤を同時に使う同時化学放射線療法を行います。広汎子宮全摘術は子宮を周囲の組織と合わせて広く切除するため術後排尿障害等の後遺症が起こることがありますが、神経を温存することでリスクを減らしています。
卵巣癌
卵巣に発生する癌で、近年増加傾向と言われています。卵巣癌のはっきりした原因はわかっていませんが、排卵回数や遺伝的要因などが関係することがあると考えられています。また、子宮内膜症がある場合、一部のタイプの卵巣癌(明細胞癌や類内膜癌)と関連することがある、と報告されています。ただし子宮内膜症があっても、多くの方は卵巣癌になりません。卵巣はお腹の中の臓器のため初期では自覚症状に乏しく、進行した状態で見つかることが多いです。体癌や頸癌と違って確定診断には手術が必要になります。手術ではお腹の中に散らばっている病変を可能な限り摘出することが大切ですが、取り切れた場合でも目に見えない小さな病変が残っている可能性が高いため、基本的には抗がん剤治療を行います。また、卵巣癌の一部に遺伝的要因が関与していると言われており、進行している場合には検査を行うことがあります。
上記は主な疾患ですが、それ以外にも女性特有の疾患は様々であり、患者さんの状態に合わせて最善の治療を行なっていきます。
2024年臨床統計実績(2024年1月1日〜12月31日)
2024年周産期治療実績
- 総分娩数:591例
- 早産:30例(全体の5.1%) (30例のうち双胎妊娠 5例)
- 帝王切開術:144例(全体の24.4%) (うち緊急帝王切開術 52例)
- 妊娠高血圧症候群:24例
- 双胎妊娠:10例
- 妊娠糖尿病:26例
- 糖尿病合併妊娠:4例
- 前置胎盤:1例
- 常位胎盤早期剥離:3例
- 体外受精による妊娠:88例 (うち双胎妊娠 4例)
- 母体搬送受入数:13例
手術実績
| 開腹手術 | 広汎性子宮全摘出術 | 1例 |
|---|---|---|
| 準広汎性子宮全摘出術 | 3例 | |
| 単純子宮全摘出術 | 72例 | |
| 子宮筋腫核出術 | 7例 | |
| 付属器切除術 | 9例 | |
| 腟式手術 | 腟式単純子宮全摘出術 | 4例 |
| 子宮頸管縫縮術 | 6例 | |
| 子宮頸部円錐切除術 | 24例 | |
| 子宮頸部レーザー蒸散術 | 10例 | |
| 中央腟閉鎖術 | 4例 | |
| 腹腔鏡下手術 | 子宮全摘出術 | 16例 |
| 付属器切除術 | 28例 | |
| 卵巣嚢腫切除術 | 23例 | |
| 卵管切除術 | 8例 | |
| 子宮筋腫核出術 | 1例 | |
| 審査腹腔鏡 | 10例 | |
| 子宮鏡下手術 | 22例 | |
| ロボット支援下子宮全摘術 | 23例 | |
2024年婦人科悪性腫瘍治療症例数(2024年1月1日~12月31日)
| 子宮がん | 子宮頸癌 | 6例(Ⅰ期 5例, Ⅱ期 1例) |
|---|---|---|
| 子宮体癌 | 15例(Ⅰ期 8例、Ⅱ期 2例、Ⅲ期 5例) | |
| 卵巣癌・卵管癌・腹膜癌(境界悪性腫瘍を含む) | 16例(Ⅰ期 9例、Ⅱ期 1例、 Ⅲ期 3例、 Ⅳ期 3例) |
高度生殖医療センター(不妊治療)
当院でお産をされるみなさまへ
妊娠中のお話
産後のお話
動画を視聴されて、何かご不明な点などがありましたら、妊娠中は妊婦健診の際に助産師にお尋ねください。産後は病棟の助産師にお尋ねください。また、個別にお話が必要な場合には、声をかけさせていただきます。患者さまから、個別にお話・ご相談を希望される場合も遠慮なくお声かけください。
地域の先生方へ
当科は正常妊娠・分娩の管理に加え、切迫流産・切迫早産、早産、妊娠高血圧症候群などの母体管理をはじめ、妊娠糖尿病や甲状腺疾患など内科疾患を合併した妊娠にも対応しております。小児科と緊密に連携し、地域周産期母子医療センターとして、母子双方の安全を第一に診療を行っています。
また、婦人科領域においても、良性疾患から悪性疾患まで幅広く対応し、女性のライフステージに寄り添った診療を心がけています。
当科は日本産科婦人科学会研修連携施設、日本婦人科腫瘍学会指定修練施設、日本周産期・新生児医学会(母体・胎児)認定指定施設、日本女性医学学会認定研修施設として、学会ガイドラインに基づいた標準治療を提供しています。
地域の先生方とのつながりを大切にし、妊娠・出産、婦人科疾患、思春期から更年期までの女性の健康を、地域全体で支える医療を目指しています。今後とも病病連携、病診連携のもと、皆さまと力を合わせながら、女性が安心して相談できる医療を提供してまいります。
なお、患者さんの待ち時間短縮や円滑な受診のため、可能な限り地域連携室を通してのご予約をお願いいたします。
これからも地域の皆さまとともに歩み、女性の健康と笑顔をさせる当科でありたいと願っております。







